みずたま将棋ブログ

みずたま(@go_tom_89)のブログです

まえがきから見えてくるもの【河出書房新社編】

前回の続き、今回は河出書房新社のタイトルを紹介します。

 

この出版社は最近も羽生先生のシリーズでいろいろと名作を出しているのですが、今回は以下の書籍をピックアップしてみました。早速ご覧ください。

 

1.佐藤康光佐藤康光の戦いの絶対感覚』

ä½è¤åº·åã®æ¦ãã®çµ¶å¯¾æè¦ (æå¼·å°æ£å¡¾)

 

本書『-戦いの絶対感覚』では、私の実戦から、私らしい戦い方のポイントを選び出し、それぞれじっくり解説してみました。読みと同時に、私の考え方についてよりスペースを割きました。将棋の神様が見ても最善なはず、と信じていますが、皆さんの中には疑問を持たれることもあるでしょう。しかしそれはそれでいいのです。それが皆さんの個性となっていくはずです。

 

将棋の神様に見てもらっても差し支えない内容とのこと。どうですかこの謙虚と矜持。

私自身この本は何度も読んで勉強してきましたが、未だ本書の内容に疑問を持つ境地には至れていません。

 

2.羽生善治羽生善治の戦いの絶対感覚』 

初心者の時にはどう指してよいか解らないので自由に手が選べたわけだが、この手を指すと悪くなるということが解ってくると、どう指すべきか解らなくなる、迷ってしまうという現象が起こる。そんな場合の指針になれば著者として嬉しい。

 

上達の上で「悪くなることがわかる」→「対策を講じる」は2つの異なる段階ですからね。初心者の気持ちを組んでくれているわけですね。読者として嬉しい。

 

3.谷川浩司谷川浩司の戦いの絶対感覚』

 (前略)そうした戦法の流行が続くことによって、現代将棋の感覚は以前とは大きく変わってきた。序盤のスピード感覚。序盤の一手の重要性。序盤から終盤へと進む流れの速さ。中終盤をより直線的に考える感覚。それらは昔の将棋観とは全く違ってきた。私の将棋観も同じように 変わってきた。

ただ、そうは言っても、将棋の中には絶対的に変わらない基本的な感覚もある。

 

変わるものと変わらないもの。将棋の常識を変え続けてきた先生だからこそ重みを持って言える言葉だと思います。

 

4.先崎学『ホントに勝てる四間飛車

ãã³ãã«åã¦ãåéé£è» (åå´å¼å°æ£ã¬ã¯ãã£ã¼&ãã¼ã¯)

 

「今の将棋の本って、難しすぎますね」

このなにげない一言を私が聞いたのは、五年ちかくも前だっただろうか。それもでもふと、そう感じることもあったのだが、身近なアマチュアの方にストレートにこういわれて、私はドキっとしたのだった。

以来、定跡本が出るたびに、私はこの言葉を念頭に置いて目を通すようになった。そして出た結論は、「やっぱりこりゃ難しいぜ」だった。

(中略)そこで私が立ち上った。「初段向けの易しい本にする」「職人感覚を言葉にする」。この本は、このふたつのコンセプトで始まった。

 

すべての棋書のまえがきを考慮してもトップテンに入る名文です。アマチュア目線に立ってくれる本がいかにありがたいか。

 

5.先崎学『ホントに勝てる振り飛車

あの飛車をサバく快感。あの左の桂馬をピョンと跳ねるなんともいえない気持ち良さ。あれこそ、将棋の醍醐味といってもいいだろう。

実際、私はゲームマニア(将棋指しなんてだいたいそうです)なので将棋の他にも色々なゲームをするが、あの三間飛車の捌けた時の感じは、ちょっと他のゲームでは味わえない。 

 

ほらほら、いますぐ三間飛車が指したくなってきたでしょう?

 

6.『ホントに勝てる穴熊先崎学

プロなら「こんなもの終っとる」と言って目もくれないであろう局面から分り易く解説するのは、思ったよりも簡単なことではなかった。我々プロは、豊富な経験にもとづく大局観をホントに頼りにしているんだなあ、と何度も感じさせられた。

 

プロにしてみれば常識でも、アマにしてみればそこは高い山のかずかず。麓まで降りてきてくれるプロの存在がありがたいですね。この「ホントに勝てる」シリーズ三部作は本当に不朽の名作です。

 

7.藤井猛四間飛車を指しこなす本1』

åéé£è»ãæãããªãæ¬ã1ã (æå¼·å°æ£å¡¾)

四間飛車の極意を一言で言うと何でしょうか?」

ファンの質問に私はいつもこう答えています。

「相手の力を利用して、投げる、でしょうか」

 

四間飛車の答え、ここに書いてありましたね!

ちなみにこれの3巻のまえがきには、「第1巻、第2巻、第3巻とすべてを完璧にマスターしたあなたは、確実にアマチュア四段の実力はついているはずです。」とのお墨付きが出ています。未読の方はぜひ。

 

 

他にも紹介したい名著がたくさんあるのですが、今回はこの辺にしておきます。

次回はマイナビを扱う予定ですが、なにぶん冊数が多いので、どれを紹介したものかいまから思案中...

【補足】書体について

以前の記事で、菱湖(りょうこ)という書体をプッシュしました。

 

mizutama-shogi.hatenablog.com

 

菱湖巻菱湖とも)は最近とみにその人気を増している観があります。

マイナビ出版の棋書の表紙の駒は、この書体以外使われていないのではないでしょうか。

 

こんな感じで。

 

å¤å¹»èªå¨! ç¾ä»£å³çã®ãã¹ã¦ (ãã¤ããå°æ£BOOKS)ä¸éé£è»æ°æ代 (ãã¤ããå°æ£BOOKS)

 

綺麗で見やすいのが良いのでしょうね。

 

å®å¨æ¨è£½ç ãã©ãã¯ã¹å°æ£ã·ãªã¼ãº å°æ£é§ å·»è±æ¹

【菱湖】

 

ほかには錦旗(きんき)が有名でしょう。参考文献によれば「大橋本家に伝わる後水尾天皇の書を豊島龍山が筆写した」のがはじまりだそうです。

 

ちなみに菱湖のほうは、「新潟の巻(現・新潟市)で生まれ、書道の手本を残し「幕末の三筆」と謳われた江戸後期の書家である」とのこと。

 

å®å¨æ¨è£½ç ãã©ãã¯ã¹å°æ£ã·ãªã¼ãº å°æ£é§ é¦æ

【錦旗】

 

他には、能筆家で知られた公家の水無瀬家が16世紀末に残した書体をもとに後世の駒師がアレンジしたとされる(参考文献)水無瀬書も有名で、現在ひろく流通するプラ駒にもそのデザインが採用されています。

å®å¨æ¨è£½ç ãã©ãã¯ã¹å°æ£ã·ãªã¼ãº å°æ£é§ æ°´ç¡ç¬

【水無瀬】

 

また、これらの3書体に源兵衛清安(げんべえきよやす)をあわせた4つがいわゆる四大書体です。

 

å®å¨æ¨è£½ç ãã©ãã¯ã¹å°æ£ã·ãªã¼ãº å°æ£é§ æºåµè¿è¡æ¸å®

【源兵衛清安】

 

源兵衛清安は江戸時代から伝わる古い書体であるものの、その詳しい出自はわかっていないそうです。面白いですね。

 

ところで、以前の記事で紹介したデラックス将棋盤が発売になりました。

将棋会館に実物がサンプルとして置いてあったのを見たのですが、サンプル写真とそう変わらぬ見た目で(指し心地はわかりませんが)まだ盤駒をいない方には強くおすすめできるいい商品と思いました。

 

mizutama-shogi.hatenablog.com

 

そして、この商品は盤と駒のセット販売なのですが、amazonを調べたところ、駒の単品販売があるようです。amazonを見たところ発売は今月末らしいです。ツゲではないとはいえ四大書体の木製の駒が3千円台半ばで買えるのはいい機会ですね。

 

是非チェックしてみてください。

 

【参考文献】『将棋駒の世界』増山雅人

将棋系出版社について

棋書のまえがきに関する先日の記事について、何人かの方から好意的なご評価をいただきました。ありがとうございます。

 

まえがきからわかること【浅川書房編】 - みずたま将棋ブログ

 

そのときに紹介できなかった中原先生の著作のまえがきをあらためて紹介します。

 

○はしがき

読書百遍、義おのずから通ず、という。プロ棋士の実戦譜はけっしてやさしくはない。やさしくはないが、ちょっとでも強くなりたい、あるいはどうしても強くなりたいというかたにはぜひお勧めしたい。プロの実戦譜を並べることをお勧めしたい。

一度並べたぐらいでは、細部の変化、奥の深さまではなかなか理解していただけないだろうと思う。初心のかたにとっても、有段のかたにとっても、むずかしさという点では、あるいは同じかもしれない。だが、何度も並べ、盤上に再現していただければ、きっと何か得るものがあるにちがいない。

 

中原誠「中原自然流実戦集」

 

いい文ですね。中原先生にこう言われてしまうと自然に勉強のやる気が出てきます。

 

さて今日は軽めの話題。

棋書に欠かせない、出版社をいくつかご紹介。

 

1. マイナビ出版

囲碁・将棋・麻雀出版界隈では知らない人はいないほどの有名企業。2015年にマイナビから分社化した。

全国各地どの書店の将棋コーナーを覗いてみても、半分くらいはここの本が占めるのではないだろうか。

「将棋情報局」を始めとして、将棋関連の情報基地としても活躍。「将棋年鑑」はど、日本将棋連盟名義の作品の出版も請け負う。

 

【代表作】「よくわかる(戦型)」シリーズ、戦型別名局集シリーズ、「永瀬流負けない将棋」など多数

 

2. 河出書房新社

国立競技場(跡地)の目の前、すなわち、将棋会館から徒歩数分の好立地でも知られる出版社。日本文学全集や「サピエンス全史」など人文・文芸が多いが、将棋本にも理解がある。

若き日の浅川浩(後述)が腕を磨き、かつ振るったことでも知られる。

 

【代表作】 「羽生善治の将棋の教科書」シリーズ、「四間飛車を指しこなす本」シリーズ(藤井猛)、「読みの技法」(島朗ら)

 

3.  浅川書房

マイコミ(当時)、河出書房新社と渡り歩いた浅川氏が設立した将棋専門出版社。東京・本郷に所在。棋書およびその執筆者に対する深い理解から、納得の行く時間をかけて生み出される本の数々は、文字通り名作揃い。

浅川氏についてはインターネット上でも彼についての記述が散見される。

記事1記事2

 

【代表作】 「上達するヒント」(羽生善治)、ハンドブックシリーズ(浦野真彦)、「寄せの手筋200」(金子タカシ)など多数。

 

4. 池田書店

東京都新宿区に拠点を置く、実用書に力を入れる出版社。昭和期からコンスタントに囲碁将棋の本を出しており、棋書出版不況の時代も業界を支え続けてた。囲碁の「手筋の基本」シリーズが最近のヒット。将棋ではこども向けの本が読みやすく人気だ。

 

【代表作】「羽生善治のこども将棋」シリーズ、詰将棋シリーズ(飯野健二)など

 

5. 創元社

1892年創業の老舗。人文・文学の実績と信頼が厚い。将棋に関しては「初段を目指す将棋」シリーズなどでお父さん世代の棋力向上に一役買った。級位者向けに狙いの手順がわかりやすい戦術書が好評。

 

【代表作】「初段に勝つ矢倉戦法」(森下卓)、詰将棋シリーズ(高橋道雄ら)、「プロ棋士という仕事」(青野照市)など多数。

 

6. 木本書店

プロ棋戦の棋譜をうまく本に落とし込む、キュレーションメディアの意味を持った出版社。森けい二九段が気を吐き多数出版している。

 

【代表作】 「将棋戦法小事典」(鈴木輝彦)、「必勝!! 四間飛車1,2」(森けい二)など

 

7. 実業之日本社

森信雄先生が事実上独占的に将棋書を担当している出版社。終盤力の向上には欠かせないラインナップが目白押し。

 

【代表作】「逃れ将棋」シリーズ(森信雄)

 

以上、いろいろな出版社を紹介してみました。ほかにも、加藤治郎「将棋は歩から」シリーズで知られる東京書店や、惜しまれつつ倒産した山海堂(高橋道雄「手筋の教科書」、佐藤康光居飛車の手筋」などで有名)など、すべてはここには挙げきれないほど多くの企業が将棋出版に携わっています。

 

みなさんも自分だけのお気に入りの出版社を見つけて応援してみてくださいね。

 

【棋書】今週増えたなかまたち

この1週間くらいで増えた仲間たち。

新刊もくまなくチェックしてますので、そちらはまた数が増えてきたら紹介します。

 

1. 塚田スペシャル物語

塚田スペシャルの大家塚田九段がその成り立ちを実戦例とともに紐解く。

 

神保町で200円だったので記念に。
f:id:mizutama-shogi:20180606213559j:image

 

 

2.「将棋実力早わかり」松田茂行
f:id:mizutama-shogi:20180606213612j:image

 

正統派の次の一手本。昭和42年発行の古い本ですが、一周回って現代の将棋の根幹となるの基本手筋が満載。基本の確認ができる。

 

同じく神保町にて300円。

 

3. 月刊棋譜

新聞の将棋欄を手スキャンでまとめた冊子。著作権的に完全にアウトと悪名高い。当時はこれで堂々と金をとっていたらしいのでまずいが、新聞連載をまとめるという研究手法は上達のうえでは間違っていないだろう。著作権さえなんとかすれば最強。

 

これも神保町で300円だったので購入。


f:id:mizutama-shogi:20180606213625j:image

 

囲碁の本も数冊手に入れました。


f:id:mizutama-shogi:20180606213644j:image

 

これはブックオフで200円。安。


f:id:mizutama-shogi:20180606213658j:image

これは囲碁の壮大な歴史を人物ごとのエピソードでまとめた好作。子供向けマンガで読みやすいです。ブックオフで500円。なんか家計簿みたいになってきたな。


f:id:mizutama-shogi:20180606213709j:image

この現代囲碁大系は神保町で100円で叩き売りされていたもの。100円って…。

 

とまあ、一週間でこんな感じです。

お安く押さえれば毎日一冊購入も不可能ではない?!

【局面図】自分だけの将棋ノートを作ろう

前に紹介した局面図というソフトを実際に使用することで補足しようと思います。

今回は、好きな戦型を絞って自分だけのオリジナル名局集を作るという設定で話を進めていきましょう。

 

一局の棋譜の中でポイントとなる数局面にコメントを付すという形にします。(私自身も実験段階)

 

用意するものというか今回私が使うのは、Kifu for Windows棋譜再生ソフト)、「局面図作成」(局面図再生ソフト)、棋譜サイト(なければ手入力)、Word的なライティングソフトです。

 

1.棋譜・局面の入力

まずは、棋譜再生ソフトに棋譜を入力します。その際、棋譜サイトでKIF形式の棋譜があれば、Ctrl+Cのコピーで構いません。

 

f:id:mizutama-shogi:20180605231040p:plain

【↑をCtrl+AののちCtrl+Cして...】

 

f:id:mizutama-shogi:20180605231157p:plain

【この画面でCtrl+Vで吐き出すのじゃ!】

 

2.局面図作成

一局をA4一枚の紙ペラにまとめるとしたら、序盤・中盤・終盤のポイントの局面をそれぞれ1図ずつ選ぶことになるでしょう。

 

今回は羽生先生と渡辺先生の竜王戦を選んでみました。

▲25飛が面白い手だと思えば...

 

f:id:mizutama-shogi:20180605231554p:plain

f:id:mizutama-shogi:20180605231720p:plain

 

「編集」→「局面・メールのコピー」→「通常」

 

ここで局面図作成を起動し、すかさずCtrl+V攻撃!

 

f:id:mizutama-shogi:20180605231949p:plain

f:id:mizutama-shogi:20180605232107p:plain

 

これを1枚の画像として保存しましょう。

画像フォルダーを作っておくと便利。

 

3.Wordに貼り付ける・記事を書く

Wordの「挿入」から先ほど作った画像を挿入します。

この際、デフォルトのレイアウトでも良いのですが、段組みなど、棋書っぽい構成にしておくと気分が上がるでしょう。

 

f:id:mizutama-shogi:20180605232817p:plain

 

さっき私が作ったページ設定は以下の通り。改善のしようはいくらでもあると思います。

用紙:A4

段組み:2段

1行あたり文字数:20

1ページあたり行数:36

フォント:游明朝 10.5p

英字フォント:Times New Roman

余白:右のみ20mm、ほか25mm

 

ざっとやるとこんな感じ↓。

だいぶ棋書っぽさを出せますね。大学将棋部の部誌なんかはたいていこんなレイアウトのイメージがあります。

f:id:mizutama-shogi:20180605234648p:plain

 

 

あとは各自の興味関心に合わせて、終盤を研究して自分の研究を書いてみたり、仕掛けだけに注目して書いたりして楽しんでみてください。こうしてみると、結構見た目って大事ですね。

 

アドバイスとしては、長く続けるためにはなるべく1記事の文字数を少なくすること。

書く分量が少ないと気軽にメモ感覚で作れる気がします。ブログと同じですね。

また、「先手=s、後手=g」など、スマホやパソコンの辞書登録も活用すると便利。

 

 

 

ということで今回は、将棋周辺機器初心者の方のために基本作業をゆるゆる紹介してみました。わからないことがあれば聞いてください。

 

みずたま将棋ルーム

いてはりました。

 
f:id:mizutama-shogi:20180604233954j:image

 

ありがたいことに何人ものフォロワーさんが万難を排してお誘い合わせ下さり、17人もの方に参加してもらえました。

 


f:id:mizutama-shogi:20180604233648j:image

 

バタバタしていて写真もほとんど取れず、嬉しい誤算でした。後で食べよっとなんの気なしに買ってあったコンビニ弁当をついに食べる時間がなく持ち帰るときの、あの文化祭のあとのような高揚感、今思い返しても高まるものがあります。

 

本当に、思い返しても楽しかったです。

差し入れをくださった皆さんも本当にありがとうございました。

 

来週も同じく月曜18時からねこまどで開催しますので、ガッツリ指したい方もゆっくりのんびりしたい方もお気軽にどうぞ。

 

今後のイベントの際も、部室感覚で気楽に集まってもらえたらなと思います。

 

 

定跡を整理する

定跡を整理したり棋譜添削を受けたりするときに基本となるITのお作法をすこし。ご存知の方には少し退屈ですが、アドバンスドな使い方があったら教えてください。

 

私が絶大なる信頼を置くアプリはKifu for Android(あるいはKifu for iPhone)という、柿木義一さんによるアプリ。


f:id:mizutama-shogi:20180603232304j:image

 

この画面、将棋ファンなら見たことがないことがないはず。基本機能は無料で使えます。


f:id:mizutama-shogi:20180603233803j:image

 

ぴよ将棋にはできない(たぶん)棋譜の分岐表示が便利です。

 

このアプリを使うと、kif形式で保存された棋譜(無意識にやっていれば8割方そう)であればスラスラ編集・分岐作成・コメント入力ができます。PCでもスマホでもつかえます。

 

作成・読み込みした棋譜は、Kifu BaseというPC用ソフト(基本無料・バージョン拡張有料)で保存もできますし、(私のように)ローカルに保存でも十分使えます。

 

1.棋譜入力

まずは対象となる棋譜を入力します。手入力でもいいですし、ウォーズの棋譜なら「将棋ウォーズ棋譜保存」という変換サイトで操作可能な状態(kif形式)に変換します。81dojoならワンクリックで転記可能。


f:id:mizutama-shogi:20180603232850j:image

【手入力 or コピペ】

 

定跡書の変化を入力するのもいいでしょう。最近はマイナビさんが、予約購入で棋譜データ添付という素晴らしいサービスを展開してくれています。

超便利! 購入特典棋譜ファイル|将棋情報局

 

※必要に応じて対局に関する情報を入れておくのもいいでしょう。

 

【操作】「棋譜を読み込む」→ダウンロードしたファイルを指定 または クリップボード棋譜をコピー→Ctrl+Vや「クリップボードから読み込み」で吐き出す

 

2.変化入力

 基本となる手順を入力し終わったら、名前をつけて棋譜を保存しましょう(あるいは中断)。感想戦で出た手順や定跡の変化を入力する際は、「現局面から対局/分岐作成」を押して入れたい手順を入力。その後上書き保存です。


f:id:mizutama-shogi:20180603232341j:image

 

分岐のついた棋譜を再生すると、分岐点でどちらに進むか聞かれますので、好きな方をクリックすればよし。


f:id:mizutama-shogi:20180603232700j:image

 

3.コメント入力

棋譜を並べたり指導対局を受けたりしてして、勉強になったことをコメントの形で入力します。ふだんの棋譜中継で記者さんがやっていることと同じといえば親近感もわくでしょうか。

 

f:id:mizutama-shogi:20180603233118j:image

 

スマホ版だと、画面をスワイプすることでコメント表示の有無を切り替えることができます。この画面どこかで見たことがありますね。

 

なお、2.分岐と3.コメントの機能を合わせると、次の一手風に楽しむこともできます。

 

f:id:mizutama-shogi:20180603233557j:image


f:id:mizutama-shogi:20180603233610j:image

 

この技法を応用すると、一つの定跡ファイル(たとえば「横歩取り青野流」)をつくって、そこに複数の情報源からの手順・コメントを追加していくという形で、自分だけの定跡ファイルを作ることができます(実際にやっている方も多いと思います)。

 

いかがだったでしょうか。結構簡単なことしか紹介していないのですが、これを知ると知らずでは大違いです。ぜひ使いこなしてくださいね。

 

またなにか情報を思い出したら補足記事にしますね☆