みずたま将棋ブログ

みずたま(@go_tom_89)のブログです

【詰将棋解答選手権】初級戦・一般戦雑感

詰将棋解答選手権に行ってきました。この間のはチャンピオン戦、今日のは初級戦・一般戦。

 

去年の初級戦・一般戦よりも人数が増えていましたね。若男女がたくさんいてはりました。特に小学生が多くてなにより。聞いた話だと初級戦は満席だったようです。

 


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 今回は問題を解いた感想、内容に特化してみます。後でお家で解くよっていう人は見ないほうがいいですが、具体的な手順はなるべく出さないようにしてはあります。

以下はお手元に問題を用意してご覧ください。

 

 

【初級戦(40分)】

解答用紙が配られて、まず「1,3,3,3,5,5手詰」の形式なのに気づく。去年は5手詰が3題でしたね。問題に目を通すと、例年より少し易化している模様。

 

1. 見た瞬間解けたので書く。紛れも想定内のサービス問題か。

2. 初級戦でもまれに見るサービス問題。

3. 初手に角を動かす変化が見えるものの、冷静に見れば変化のない3手詰。

4. 飛先飛香の基本問題。変化も一応鑑賞します。ここまで1分。

5. 作意はすぐに見える。紛れも典型的だが、今回唯一の構想作か。

6. 15秒ほどかかって詰ます。一番苦労しました。

ここまで2分。念のため見直し、読み直しも済ませて3分未満に退出することができました。

さすがに駒を使っている方は少なかったように思います。

 

【一般戦(60分)】

ざっと見て、こぢんまりとまとまった好形しかないのに意表を突かれる。去年の6番はけっこうな構想作でしたからね。

ざっと全体に目を通したら、まずは1番を解いて心を落ち着けます。

 

1. 作意はすぐに見え、確認も含めて10秒程度。打を書き忘れないように…

2. これも筋、筋と追ったら詰んだのですぐに記入します。0点は回避できて一安心。

3. どうせ9手詰だろうとタカをくくるも、ひと目では詰まず。飛ばします。

4. 有力そうな開き王手がありそうでまあ飛ばす。

5. シンプルながら可能な王手が多く飛ばす。結局3番と5番には最後まで悩まされることに。ここまで10分。

6. 1手目、2手目、3手目…と駒と戯れること5分、ここまで2問しか解けない焦りはあったものの、逆算で解けばいいことに気づき正解手順にたどり着く。きれいな手順でさすが作者という感じでした。ここまで20分?

 

さて残るは3,4,5番。手数は例年通りの5,7,9,11,13,15手詰であることがミエミエになってきたのでそれを念頭に4番へ。

4. 初手は筋で判明。これが違ったらしゃーないと思いつつ、ここで開き王手を考えるも詰まず。3手目の龍が見えてあとは収束です。最初は5手目35銀を考えましたがなかなか詰まない。この間3番にもちょこちょこ手を出してました。ここまで30分。

 

ここに来て、残り半分のコールがかかりました。去年までは40分程度で退出していたことを考えると遅いペースです。仕方ないと割り切って、目標を「全問暗算、30分」から「全問、60分」に切り替えます。

 

さてあらためて4番。

4.  ここまできたら収束を考えるだけなのでしらみつぶしに頑張る。ここで眼目の好手を発見して無事解決。盤面が広いと誤記が心配なので慎重に行きます。

 

残った3番と5番、仕方ないと諦めて盤駒を取り出しました。たがいに3分ずつくらい試行するも詰まず、心が挫けそうに。

とくに3番は詰みそうな形なものの変化の量が膨大です。最悪の事態に備え作意のようなものを問題用紙にメモして5番へ。

 


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5. 22金〜13金が正解だとすると13金〜22金も正解になるはずだと考え却下。33金からの清算も見るからにだめそうです。

諦めかけたその時に上部に蓋をして空き王手の手順がひらめく。なんでこんな簡単な手が、と自己嫌悪に陥りつつ切り替えて正解手順をみつける。予想通り13手詰になるも余詰みそうで心配になりました(誰目線)

 

残り10分のコール。さすがに焦ります。このへんで数人の小学生が退出。

3.  3通りの初手があって手こずる。香が動くとまずそうなので1つは却下し、もう一つが詰まないことを確認し、さきほど導いた作意らしきものを検証します。しかし4手目の変化が詰まない…(結果的に駒あまりになる変化でした。余計な時間でしたが、ここが自分の課題です)

もやもやしたまま時間が近いので自信のない文字で記入します。のこり3分ほどありましたが自分の目標に忠実にタイムアップを待ちます。

 

結果的に初級戦、一般戦ともにすべて正解できましたが、3の変化をちゃんと確認したわけではなかったことに加え、盤駒を使ったことも課題として残りました。

 

とはいえ久しぶりに頭を使って充実した時間になりました。作家の皆さん、実行委員会の皆さん、ありがとうございました。

 


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中原誠を読む

先日マイナビ出版から、『大山VS中原全局集』という本が出版されました。

 

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十五世名人の大山康晴先生と十六世名人の中原誠先生という、昭和を代表する2人の名棋士がしのぎを削った歴史がそのまま棋譜という形で残されています。

なお本書は1981年に出版された『大山、中原 激闘123番』という本をもとにしていますが、新版は163局を網羅していますから(その後の40局を収録)、旧版しか持っていないという方にもおすすめできる一冊です。

 

最近になって将棋を見始めた方にはなじみのない名前かもしれませんが、中原先生は谷川世代、羽生世代、渡辺世代といったプロ棋士たちの修業時代に大きな影響を与えた棋士です。自然な手を積み重ねて気づいときには優勢になっているその指し回しは本当に自然流ということばがぴったりです。

 

中原誠 - Wikipedia

 

というわけで今回は中原先生に関する書籍を少し紹介します。


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棋譜はネット上で手に入るものもありますが、解説がついているものがやはりおすすめです。

先に案内しておくと、中原先生の実戦集は自戦記が多いのですが、やはり人気棋士だけあって似通った内容で何冊も出ている傾向があります。

よく言えばどれを読んでも失敗がないのですが、アドバイスとしては、複数手にする場合には出版年が離れたものがいいでしょう。個人的に強くお勧めするものには★をつけておきます。

先に紹介した『大山中原』★のほかに...(出版年降順)

 

中原誠名局集』★(マイナビ、2011年) 完全保存版の名局集。PB版も。

『決断の一手!』(日本将棋連盟、2008年) 次の一手集。今世紀の将棋が多い印象。

中原誠の実践名勝負』(東京書店、1999年) 奨励会から現在までの戦い10局を解説。

『自然流 この一手』(1994年)『自然流勝負の一手』(1996年、ともに毎日新聞社) 1992年4月からサンデー毎日誌上に連載された「自然流この一手」をまとめたもの。

中原誠自然流名人戦激闘譜』(池田書店、1987年)

 『中原攻めの実戦集』(永岡書店、1984年)大山先生との対振り飛車戦15局を詳細解説した自戦記

『中原の名局』(ちくま書店、1984年)1冊でなんと4局だけをみっちり解説

『中原自然流実戦集』(永岡書店、1984年) 上記と同じく新書版の実戦集

中原誠名局集』★(筑摩書房、1981年) マイナビ版(2011)とこれさえあればOK

中原誠将棋勝局集』(講談社、1976年) 文庫版もあります

中原誠実戦集1~3』★(大泉書店、1973年) デビューから名人獲得までの代表譜を自戦記で

 

ちょっと長くなりましたね。本当は『将棋脳』のような読み物、『矢倉で戦おう』のような戦術書、『自然流詰将棋200』200のような詰将棋本もあるのですが、それはまたの機会に扱いましょう。ちなみに、将棋世界での記事として2003年9月号「棋士たちの真情」、2008年1月号「特集 十六世名人中原誠」、2010年2月号「突き抜ける!現代将棋」(勝又)の「中原誠、相掛かりを語る」、2009年7月号「中原誠十六世名人に聞く16の質問」などがあり、どれも貴重な特集記事・インタビューとなっています。

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ちなみに個人的には1990年の第48期名人戦で谷川先生から名人を奪取したあたりの棋風転換期の棋譜が好みです。このあたりはマイナビ版の名局集か、谷川浩司全集(今度プレミアムブックス版で復刊されますね)に詳しい記述があります。

 

さて今回は割ととりとめのない話になってしまったのですが、最後に将棋世界2016年7月号の記事を紹介しておきたいと思います。

 

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今号と次の8月号は、渡辺棋王が中原先生の自宅を訪問して対談を行うという豪華な内容でした。渡辺先生は自然流の指し回しに強く影響を受けたことを公言されています。

 

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手にしてるのは「実戦集」ですね笑

 

この対談のなかの重要ポイントは、ここです。 

(引用)

―この時代の将棋の、どんなところを学ぼうと思ったのですか。

渡辺 僕はいま32歳だから、中原先生とは40歳ほど年が違うんですけれど、自分たちが子どもの頃はもう、居飛車穴熊が普通に指されていれ、矢倉でも何でも玉を固めてガーンと攻める将棋が主流になっていました。専門的な話になりますが、玉を固めると仕掛けるタイミングがどうしても早くなるんですね。早く攻めてガチャガチャやっていれば、相手が間違えてくれる。そういう将棋になりやすいし、自分もプロになってからずっとそんな指し方をしていたんです。でも、羽生さんが相手だと、切らされて負けてしまうことが多くて。なんとなく行き詰まりを感じて中原先生の将棋を参考にしようと思ったんです。昭和40~50年代の将棋は、そんなに慌てて攻めないんですよ。じっくり相手を引きつけてから攻める。そのタイミングを勉強したかった。

 

(引用おわり)

 

とまあ、現代(厳密には2016年当時)までの穴熊全盛期の風潮に行き詰まりを感じた棋王の心情が表れています。

 

穴熊全盛から玉の薄い力戦の時代になりつつある今は、中原将棋が再び脚光を浴びるときなのかもしれませんね。

 

 続きはまた今度。

 

「指に染み込ませたい極上手筋」を読め!

NHK将棋講座の2016年7月号から半年間、付録として発表された冊子集を紹介します。

 

斎藤慎太郎七段の師匠としても有名な畠山鎮七段による、その名も、「プロなら一目 指に染み込ませたい極上手筋」です。

 
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どうです、いいダシが出そうな味のあるタイトルでしょう。実際、関西奨励会の幹事として長年指導にあたった七段だからこそ書けるプロの本筋がこの32ページ×6冊にたくさん詰まっています。

 


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【畠山鎮先生】

 

早速いくつか例を。次の一手形式ですから、間違えたら幹事の檄が飛んできますよ。

 

【第1問】「序盤編1」から

ポイントを稼ぐ手を。


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【第2問】同じく「序盤編1」から。

早指しだと見過ごしがちな局面だが…(後手番)


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【第3問】「中盤編2」から。

(先手の持ち歩は4枚)
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畠山「プロ棋士奨励会員からすると、ここは読みというより、勝手に指がそこに行くという感覚でなければ、この世界では生きていけない。」

 

最後に【第4問】は「終盤編2」より。

(後手の持ち歩は5枚)

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双方一分将棋という条件付き。

 

 

 

 

 

【解答】

1. 45桂 44銀に47金で振り飛車存分の駒効率

2. 55歩 65角を打たれても32金83角成56歩!同歩88角で後手よし

3. 77銀 じっと自陣に手を戻す本手

4. 33歩 歩一枚で後手陣をバラバラに

 

解説は需要があれば補足します。

本冊子は問題1ページに対して解説が2ページ、さらにその考えを活かす応用問題もついて簡潔&明瞭。とても勉強になる教材なので、もし手に入れる機会があればぜひご一読ください。

 

文句があるならかかってこい糸谷!

駒落ち上達法

今日は駒落ちはためになるよっていうお話を。

時代的にはプロを始めとして平手将棋全盛です。そもそもプロの駒落ちなんてそれこそ木村〜大山時代にまで遡るので最近の話ではないですね。ただし現在でも奨励会の香落ちや研修会でのプロ指導での駒落ちは知られています。

 

ともあれ、平手中心の風潮はアマチュアの入門者にまで波及しているように感じます。

とくにコンピューターソフトが普及して事前研究が容易になっており、特定の戦型では後段者よりも詳しい級位者がいて…という事態も見受けます。今後増えてくるのかもしれません。

 

さりとて駒落ちも学ぶことは多くあります。指導対局のために駒落ちを勉強してるよという方もいるでしょう。具体的に見ていきます。

 

【10枚落ち】
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上手には玉と歩しかありません。これは勝負ではなく完全に勝ち方を見る、ルールの確認をする目的が大きいでしょうか。進行の一例は以下の通り。


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飛車角をぶんぶん回していたら龍と馬ができました。成るという動作に慣れましょう。あとは玉を寄せるだけですが、このときむやみに王手をしすぎると逃してしまいます。上手の駒を取れないので下手の駒が少ないこともあり、上部に逃すとくろうします。とはいえその「下段に落とすスキル」があればこれは手合い違い。(図で▲52馬など)

 

【8枚落ち】


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 上手側に金の守備が付きました。とはいえそのうち一枚は右辺(9筋方面)の守りに釘付けになります。

 


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ということで8,9筋は相手にせず棒銀をしましょう。上図から▲24歩とし、△同歩▲同銀△23歩に▲同銀成とできるようなら「数の攻め」を理解した証拠。あとは寄せるだけです。私自身は、上手を持つ場合、棒銀がさばければあとは無駄な抵抗はしないように心がけています。

 

【6枚落ち】


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6枚落ちは9筋と1筋どちらも破れるのですが、私の好みは9筋です。(あ、駒落ちの場合は正式に上手が△扱いです。)

 

数の攻めで端を破ったら、あとは成駒を作る。▲92香成△73銀▲93角成と、順調に攻めましょう。

 
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以下△54歩となった上図で▲81成香とすると紛れます。動けるマス目から考えて、成香の働きが3になってしまいます(最大は6ですね)。

ここから▲94馬〜▲93成香と、「成駒を引いて使う」ことができるようになれば6枚落ち卒業は時間の問題でしょう。

 

以上が10,8,6枚落ちのごく簡単な概要でした。寄せに関しては慌てずぼちぼち行けばだいたいなんとかなります笑。ただし△57歩成(他の成駒でも)を無条件で許すと勝ちづらくなるので注意です。

 

最後に、自玉を囲うかどうかの問題について。今回扱った範囲では、上手から勝ちに行く手順がありません。ですのでゆっくり自陣を整備してもいいのですが、上手からすると8枚落ちで矢倉なんかに囲われると一気にメンタルに来ます笑

最短手順で斬って上げてください笑

 

4枚落ちからは結構勝負の手合いなので、指導対局などでも玉を囲ってもいいと思います。あくまで個人の意見ですが。

 

(参考)武者野勝巳『将棋実力初段検定』(マイナビ)p68から引用。

「(前略)ですから、攻め筋に多少工夫が必要になりますが、本当に将棋を理解し、強くなるためには、たとえ六枚落ちでも玉を囲ったほうがよいと思います。」

という考えも十分考えられます。

 


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四枚落ち以降はまた今度…

仕掛け上達法

こんにちは、みずたまです。

突然ですけど、序盤って大事ですよね。

 

将棋は終盤とかいいますけど、それは目の前の一局の将棋の勝ち負けにこだわったときに出てくる言葉であって、理想的な勝ち方としてはやはり序中盤で差をつけて終盤は逆転させずに勝つというものではないでしょうか(少なくとも私はそう思います)。

 

毎局毎局、終盤の逆転勝ちで拾っていては疲れてしまいます笑

そのへんの終盤術を勉強するには羽生善治全局集第1巻や谷川全集の昭和編を見るといいと思います。(あとは谷川『光速の終盤術』とか)

 

というわけで、序盤、ものにしましょう。序盤を得意にするためにはやはり自分の得意戦法を作ること。そしてそれは具体的には、自分が使う戦型に頻出する仕掛けをたくさんインプットすることでしょう。

 

自分だけのノート(ハードでもソフトでも)を作るのもいいかもしれません。

個人的には対四間飛車三間飛車の急戦は昔いろいろ勉強した記憶があります。

 

最近の教材だと、『戦型別名局集』で棋譜を並べるのが最も効率がいいでしょう。

四間飛車三間飛車中飛車といった振り飛車も、矢倉・横歩取りといった相居飛車もカバーした名シリーズです。ほかに穴熊編もあります。驚

 

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そういえばあのシリーズ、今度角換わり版がでるみたいですね。すごいですね。いまから発売が待ちきれません。全将棋民が要チェックなのです。(本当に待ちきれない人は

谷川先生の棋譜を並べて発売を待ちましょう。私もそうします)

 

話が脱線しましたが、この『戦型別名局集』は四間飛車編が特によくて、というのも各棋譜の末尾に鈴木大介先生の1ページ解説がついているのです。

 

たとえば191ページ、「飛車先保留の仕掛け」(阿部隆ー鈴木大介、早指し新鋭、1996年)のコラムはこんなイメージ。

 

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(要約)飛車先を決めていないのが特徴的な本図からは▲35歩△同歩▲46銀に△36歩▲45銀が定跡で、以下△37歩成▲同銀(▲同桂は△43銀▲36銀△32飛で後手良し)△43銀▲36銀△32飛▲35歩△34歩▲46銀△35歩▲同銀左△34歩▲46銀(下図)までが1セットの手順とのことです。

 

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何を隠そう私はこの手順を本書で初めて知りました。

プロの四間飛車党の間では常識なのでしょう。

 

このように、仕掛け周辺には知っている/知らないがすぐに優劣に影響するような手筋・定跡がたくさんあります。

みなさんも得意戦法を作って自分だけの仕掛け知識のデータバンクを作りましょう。余裕を持って終盤に入れるようになるという副産物が転がり込んでくるかもしれませんよ。

 

一間飛車

社内戦で指した将棋より。30秒将棋で、私が後手。先手は強いお兄さんでした。

 

 見慣れぬ出だしから一間飛車戦法に組まれました。とくにとがめる順もなさそうなので、自然に駒組みして下図。

 


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いま73桂跳ねに75歩と歩を取った局面。

以下65桂66角45銀55角52飛とあくまで手なりで進めてみました。

 


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ここでは54歩もあったようですが、当たりに当たりで返すのは気分が悪いでしょう。76飛との比較は難しいですが本譜は66飛。そこでの88歩成に同金を予想しましたが67金と進み、64歩と手を戻しすこし後手指しやすくなったか。とはいえまだまだ難解です。

 


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と金を77とと引けたあたりは有利を意識しましたが、少し進んだ次図で…

 


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46角と打ってしまい、55歩を与えてやや複雑にしました。これを打たずに56同飛と、自然な指し手が良かったようです。

 

有利なときは自然に指し、相手の反発を抑えて勝つというのが理想の勝ち方ですが、実戦的にはなかなか難しいものです。

 

自然流を学びたいものですね。

碁席秀策

いてはりました。


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いや、いや、二郎にいたわけではなくこの目の前のビルの3階の碁会所、秀策です。

 

しゅうさくって、まえはとんかつとかと同じアクセントで呼んでたんですが、いつのまにか嗅覚とおなじアクセントになりましたね、個人的に。

 

昨年末に移転をして、完全分煙の快適空間になりました。

 



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将棋盤も用意があります。ママさん(なんと呼んだものか、席亭の娘さん?)によれば、近々バックギャモンも導入予定とのことで、七盤への期待も自然と高まりますね。

 

今日は10時閉店ということで、碁も打たずまたーりしていた日曜の夜でした。

 

 

囲碁も将棋も、楽しいですね。

いつまでも近い世界でありたいものです。