仕掛け上達法
こんにちは、みずたまです。
突然ですけど、序盤って大事ですよね。
将棋は終盤とかいいますけど、それは目の前の一局の将棋の勝ち負けにこだわったときに出てくる言葉であって、理想的な勝ち方としてはやはり序中盤で差をつけて終盤は逆転させずに勝つというものではないでしょうか(少なくとも私はそう思います)。
毎局毎局、終盤の逆転勝ちで拾っていては疲れてしまいます笑
そのへんの終盤術を勉強するには羽生善治全局集第1巻や谷川全集の昭和編を見るといいと思います。(あとは谷川『光速の終盤術』とか)
というわけで、序盤、ものにしましょう。序盤を得意にするためにはやはり自分の得意戦法を作ること。そしてそれは具体的には、自分が使う戦型に頻出する仕掛けをたくさんインプットすることでしょう。
自分だけのノート(ハードでもソフトでも)を作るのもいいかもしれません。
個人的には対四間飛車や三間飛車の急戦は昔いろいろ勉強した記憶があります。
最近の教材だと、『戦型別名局集』で棋譜を並べるのが最も効率がいいでしょう。
四間飛車・三間飛車・中飛車といった振り飛車も、矢倉・横歩取りといった相居飛車もカバーした名シリーズです。ほかに穴熊編もあります。驚
そういえばあのシリーズ、今度角換わり版がでるみたいですね。すごいですね。いまから発売が待ちきれません。全将棋民が要チェックなのです。(本当に待ちきれない人は
谷川先生の棋譜を並べて発売を待ちましょう。私もそうします)
話が脱線しましたが、この『戦型別名局集』は四間飛車編が特によくて、というのも各棋譜の末尾に鈴木大介先生の1ページ解説がついているのです。
たとえば191ページ、「飛車先保留の仕掛け」(阿部隆ー鈴木大介、早指し新鋭、1996年)のコラムはこんなイメージ。
(要約)飛車先を決めていないのが特徴的な本図からは▲35歩△同歩▲46銀に△36歩▲45銀が定跡で、以下△37歩成▲同銀(▲同桂は△43銀▲36銀△32飛で後手良し)△43銀▲36銀△32飛▲35歩△34歩▲46銀△35歩▲同銀左△34歩▲46銀(下図)までが1セットの手順とのことです。
何を隠そう私はこの手順を本書で初めて知りました。
プロの四間飛車党の間では常識なのでしょう。
このように、仕掛け周辺には知っている/知らないがすぐに優劣に影響するような手筋・定跡がたくさんあります。
みなさんも得意戦法を作って自分だけの仕掛け知識のデータバンクを作りましょう。余裕を持って終盤に入れるようになるという副産物が転がり込んでくるかもしれませんよ。