どこでも棋書
以前は棋書はすべては紙の本で買っていたのですが、ここ数年は電子書籍で買うことも多くなりました。
今回は私が電子版、紙版の両方で持っている本を紹介しましょう。
最初は紙で買ったのだけれど人に挙げてしまったり、あまりにも参照する回数が多くてこれは電子で買ったほうが早いと判断した名著ばかりです。
【定跡本】
- 中飛車破り一直線ガイド 髙見泰地
ゴキゲン中飛車(先後)に対して一直線に居飛車穴熊に組みにいく戦い方を解説した本です。2013年に出された本ですが、その内容はいまだに色あせません。
最新定跡を研究する上での基礎固めにいいのではないでしょうか。
『駒落ちのはなし』先崎学
— みずたま (@go_tom_89) September 20, 2017
将棋世界の連載を書籍化したもの。8枚落ちから2枚落ちまでの主要定跡を、上手の実戦心理の機微に触れつつ流れるような先崎節で解説する。定跡書としても読み物としても味わい深い。
巻末には木村九段との角落ち特別対局も収録。全棋力対応の名著。#今日の棋書 pic.twitter.com/RlRq6Z3eP8
- 初段に勝つ矢倉戦法 森下卓
初段を目指す方が、じっくりした矢倉戦法を組んだ後の狙いを知るために有用な本。
先手(読み手)側が有利になるような手順を採っており、理想形を描くことの大切さを教えてくれる。
四間飛車対居飛車穴熊の定跡で考えるべきことが網羅された定跡書。中盤以降の指し手はやや理想化された手順という感じはあるが、初段前後であればこれ一冊で十分居飛車等に対応できるだろう。
- 手筋の達人2 武者野勝巳
『手筋の達人2』武者野勝己
— みずたま (@go_tom_89) September 14, 2017
対抗型(居飛車vs振り飛車)の序盤から中盤における手筋を集約した次の一手本。筆者が子供時代に手筋を覚えることでメキメキ上達した経験が執筆の原点らしい。
Kindle版があるので、寝る前などにサクサク解くのが吉。難易度は初段クラスです。#今日の棋書 pic.twitter.com/qE2bPm7YNE
【棋譜集】
昭和のツノ銀中飛車から平成のご機嫌中飛車まで、定跡の面でもタイトル戦のエピソードでも注目されるべき100棋譜を丁寧に解説した名著。5000円でも買いですね。
『四間飛車名局集』解説・鈴木大介
— みずたま (@go_tom_89) October 31, 2017
大山・升田時代から藤井・鈴木時代にいたる膨大な四間飛車の棋譜の中から100局を厳選した名局集。角道を止める形が主だが、角交換四間飛車で戦う人も最低限一周は並べておきたい。すべての棋譜に鈴木九段による要点解説があり、これが役に立つ。#今日の棋書 pic.twitter.com/yWvvQwQRHa
気高い...(語彙力)
横歩取りといっても色々な形、色々な仕掛けのパターンがあって、いつも△8六歩▲同歩△同飛で始まるわけではないのです。そういう意味では戦法のカタログ的に居飛車の戦いを俯瞰できる名著ともいえそうです。
- 米長邦雄名局集
積極的にリードを奪う居飛車らしい戦い方を私は米長将棋からも学びました。
米長vs中原のタイトル戦はいつもの矢倉の形になるのがやや残念ですが、そのほかの形は仕掛け、特に対振り飛車の中盤の戦い方が勉強になります。
- 大山康晴名局集
この本はもう将棋指しのバイブルと言っていいでしょう。
この本を、または大山康晴全集を並べることなく伸び悩んでいる人は、とにかく大山将棋を並べましょう。勝利のいいイメージも指にしみこむはずです笑。
【詰将棋・付録】
- 中田章道短編詰将棋代表作
『中田章道短編詰将棋代表作』
— みずたま (@go_tom_89) January 14, 2018
短編の名手として知られる中田七段による傑作選。将棋世界で長いあいだ連載されている5手7手詰コーナーの現担当者と言えば誰もが納得だろう。本書は7手〜15手の100問からなり、その爽やかな作風を味わうには最適。サクサク解いて気分爽快。初段〜高段向け。#今日の棋書 pic.twitter.com/CaIkl9uLF2
将棋世界の付録は小ネタとして重宝します。
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電子版のメリットは、どこでも持ち運べる、すぐに参照できる、絶版に関係なく読める、セールで安く買えることがあるなど様々です。
逆にデメリットは、電池がないと読めない、人に貸せない、書き込みができない、お風呂で読めないことなどでしょう。
両方を買えば両方のメリットを得られると思います。
みなさんも電子書籍で快適な将棋ライフを!!