みずたま将棋ブログ

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【合駒問題】解けなくても問題ない1手詰

浦野真彦八段の1手詰ハンドブックをひさびさにチラ見して思ったことがあります。

けっこう難しいがあるなということ。

 

大駒を離して打って1手詰という場合は、合駒を打つ手は無駄なので打たない状態で詰みとするという大人の事情が絡んできたりして、初学者にとっての障壁となっているようです。

 

今回は、1手詰ハンドブックのなかから、特に難しい3問を紹介し、ありがちな不正解手順をて解説してみます。正解手順はぜひ本書を読んで確認してみてください。

これらの問題は、難しいので間違えてしまっても心配しなくて大丈夫と思います!

 

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【誤答手順】

▲11飛成まで1手詰

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これには△12金などの合駒が可能です。詰将棋では、盤上の駒と攻方の持ち駒以外のすべての駒を玉方が持ち駒として使えるというきまりがあります。

 

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ただしこの場合は、合駒は金だけが正解。続いて▲22龍には△同金!の応手が可能なので詰みなし、となります。▲22銀不成には△24玉があります。

問題図から、▲11飛成に△12飛には▲同龍からの詰みがあるので、考えてみてください。結構読みの量が要求されますね。

 

 

 

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つづいて2問目。これは難解です。

 

【誤答手順】

▲43角成まで1手詰

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玉の進めるマス目を確認すると、どこにもなさそうです。

王手もかかっているし、これで詰みなのでは?と思うのも無理はないと思います。

しかし、▲43角成には△34香(香以外も可)!という受けの妙手があって、不詰めとなるのです。

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▲34同馬には△14玉、▲34同飛には△25玉と、それぞれの場合において玉の行けるマス目がひとつできてしまうというからくり。見事な捨て合でした。

 

 

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最後はこちら。

【誤答手順】

▲25香まで1手詰

 

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さきほどとと同様、これも玉の逃げ道がなく、詰みに見えます。
しかし、ここで△24歩!の中合(ちゅうあい)がまたしても受けの妙手。

 

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これで▲24同香と取ると、△13玉と飛を取られて残念ながら不詰めとなります。

 

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というわけで、1手詰ハンドブックとはいえ、不正解手順に対する玉方の受け方まで考えると難しい問題があります。ぜひ肩の力を抜いて、完璧主義になりすぎないよう気楽にチャレンジしてみてください。

 

最後に宣伝です!5分で読めるのでぜひ詰将棋を上達に役立ててください。

www.shogi.or.jp