11月の新刊
11月の新刊を11月のうちにしておきましょう。
まだ夏は終わってないんだ...
いまをときめく今泉四段の研究書。中飛車対三間飛車(玉が左の形がメイン)の相振り飛車と、居飛車角道不突き作戦を取り扱う。実戦例もふんだんに取り入れて、特に中飛車左穴熊は△5四歩、△51銀、△5二金左のかたちいずれも載っていた。
安用寺孝功『将棋・基本戦法まるわかり事典』(マイナビ)
昨年出版された佐藤慎一五段の『居飛車編』についで出された戦法カタログ。ノーマル振り飛車から角道オープン振り飛車まで、広く浅く紹介している。すべての戦法に新研究を載せているわけではないが、現時点での結論が5~10ページ程度でわかりやすくまとまっており、研究のヒントになりそう。
『先崎学&中村太地のこの名局を見よ 21世紀編』(マイナビ)
こちらは今年出された同タイトル20世紀編の続編。タイトルの通り21世紀の名局を二人が批評する。先崎九段が通好みの事情を語り、中村七段が優等生的な解説をするというスタイルは前作と代わらない笑。意外と知られていない名局が多いことに気づかされる。冒頭の米長ー先崎戦はやはり必見。
詰将棋パラダイス編『サクサク解ける詰将棋練習帳 林の巻』(マイナビ)
こちらも昨年出された同タイトルの続編。
ちょっと骨のある3~7手詰の作品が200問も入ってお得。
『解いて強くなろう! 将棋ビギナーズドリル 基本編2』(日本将棋連盟)
こちらも続編。
高橋和『はじめての将棋練習帳』 STEP1 駒を取る STEP2 駒を詰ます(幻冬舎)
将棋入門者向けの、駒の動きに慣れるためのドリル。1080円で350問程度入ってお買い得。書き込み式なので達成感があるのも評価が高いと思う。おすすめ。
高橋道雄『高橋道雄の将棋道場 初段突破のコツ50 (コツがわかる本!)』(メイツ出版)
こどもの級位者が対象の、初段を目指すためのコツを凝縮したアドバイス集。
王手は追う手、相手の飛車を狙うなど、勝つための実例が多く載っている。
2012年に出版された『これで初段になれる! 将棋実力アップのコツ50 (コツがわかる本!)』の加筆修正なので、ご注意ください。
それからマンガ、読み物も簡単に。
南Q太『ひらけ駒!return(1)』
既刊8巻を残して新刊がストップしていたひらけ駒!が復活。
主人公の宝がまだ級位者というところから始まるので、初めて読む方でも大丈夫。
左藤 真通『将棋指す獣1』(BUNCH COMICS)
これから読みます笑
元奨三段の女性の物語。
里庄真芳『紅葉の棋節 2』 (ジャンプコミックス)
2巻で完結してしまった模様...。
高野秀行『こどもをぐんぐん伸ばす「将棋思考」 - 「負けました」が心を強くする 』(ワニプラス)
こどもが将棋をやることで人間としても成長できることがあるよということを教えてくれる本。具体的には盤上という自己責任の世界を戦うことによって相手を尊重したり、マナーがよくなったり、金銭感覚を知ったりなどなど。内容としてまったくあたらしいというわけではないですが、定期的に読んでおきたい本ですね。将棋にかかわる方や、特に親御さんには自信をもっておすすめします。
砂村洋輔『史上初の符号を使わない 将棋の指し方入門』(主婦の友社)
▲7六歩、△8四歩といった符号を使わずに将棋が指せるようになる本。
棒銀と8~2枚落ちの駒落ちとに重きを置いて、数の攻めなどの重要概念を解説する。符号はなしで。
松本博文『天才』(文春文庫)
文庫化されました。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
寒くなってきましたが12月もがんばりましょう!!
来週月曜は将棋ルームね!