一手一手を丁寧に
将棋、指してますか?
という書き出して今日もつらつら書いていきます。
TwitterのTLを見ていると、皆さん将棋ウォーズを戦ったり、詰将棋マラソン(継続的に解くの意味)をされていたりと、頭が上がりません。
毎日やるってある種の才能ですけど、継続は力なりですよね。
続けることと並んで最大の上達法なのが、誰かに何かを教えることです。
定跡や手筋の勉強、また棋譜並べをしたときに、自分がどれくらい理解できたかをはかるには人に教えるのが一番シンプルかつ客観的な指標です。
説明の途中であれ?と詰まったところが理解できていないところです。
教える相手がいない場合は、虚空に向かってレッスンしてもいいのですが、白紙に書き出す(ノートにまとめる)という方法も次善の策です。受験勉強なんかだと、勉強した内容を時間をおいて白紙に書き出すというのが一番効果があった気がします。
エビングハウスの忘却曲線は有名すぎるのでここには載せません。
8文字で言うなら、繰り返しは大事。
関連して、将棋界に知られる有名な棋譜並べ勉強法として、増田康宏六段流があるでしょう。師匠の森下九段が弟子の奨励会時代に命じた方法ですが、(1)勝ったほうから並べる、(2)負けたほうを持って並べる、(3)白紙に棋譜をそらで書き出す、(4)何も見ずに一局をならべる、の4ステップ。これは島朗九段の『島研ノート 心の鍛え方』で紹介されて有名になりました。
個人的に級位者の方によく聞くお悩みが、棋書を読んでいても、1ページ当たりの手順が長すぎて図を追い切れなくなるというものです。これはもっともな悩みです。
これの根本的な解消法は、ずばり脳内盤をつくるなのですが、それでは答えになっていません。余談ですが『永瀬流 負けない将棋』(2012)の中で永瀬七段は、棋譜「並べ」は久しくやっていないと言っていました。つまり棋譜用紙を見て脳内で並べきっているという意味です。
話を戻します。1ページ当たりの手順が長すぎることへの対処法は、やはり実際に将棋盤で棋譜を並べることでしょう。個人差もあるでしょうが、スマホや画面でポチポチは強くなるという目的からすると棋譜並べのうちに入らないと考えています。
それから、先日私が紹介したShogi Playgroundに、初級者に便利な機能があったので、問題へのもう一つの対処法として紹介します。
まずは覚えたい棋譜や定跡を普通に入力します。次に「シェア」のボタンから「Notes ビュー」を押すと、以下のような画面が出てきて印刷が可能に。
ただしコメントは印刷不可能の模様(この右の余白は何なんだ、手書きする?ww)。また、指定した局面だけの抽出も無理なようでちょっと苦しい機能なのですが...笑 (改善orアドバイスを待つのみのダメな子)
Advanced userには激指(など)の印刷機能をおすすめしておきます。
(参考)【棋譜と途中図が自動で印刷される将棋ソフト】棋譜を入力して印刷をしたと... - Yahoo!知恵袋
書籍の形で級位者に配慮したものはなかなかないのですが、1980年代に筑摩書房から出された一手精読・名局シリーズはよかったですね。
『一手精読 森安の名局』森安秀光
— みずたま (@go_tom_89) December 14, 2017
4局の将棋を200ページかけて解説する、異色の実戦集シリーズ。他に中原、大山、谷川、森、桐山、米長、二上、内藤、大内版が刊行されている。森安流四間飛車(同名の書籍あり)は粘り腰の指し回しが特徴で、捌きだけでない、正統派の将棋が勉強になる。#今日の棋書 pic.twitter.com/kk5bE8LI0R
基本的に1ページにつき4ページ程度しか進まないのです。
こんなかんじ。
このペースならまあ読み進められそうな感じですよね。
これを現代でやってくれる出版社があればいいのですが(ないものは作るか...)。
いろいろな話題を出しましたが、喫局はどの世界も、どんな教材を使ったとしても最後は覚え者勝ちです(教材作りはそれだけでも楽しいのですが)。そして、身もふたもない話をすると、とても強い人の中にはすべて頭の中だけで覚えてしまって、まったく棋譜ノート・勉強ノートをつけない方もいるんですよねー。そういう人って多いのかな。
はい、じゃあ皆さんも楽しく上達しましょうね~♪