みずたま将棋ブログ

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感覚を言葉にする

プロの将棋を見ていると、「ここは筋」とか「こうするのが形」という言葉がよく出てきます。
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厳密には筋や形という言葉は出てこないかもしれませんが、感想戦などを見ていて手がバババーっと進むところ、あるいは少考ののち「まあこうですよね」という言葉が出てくるところはだいたいこれです。

 

筋や形を身につけることで読みの時間を大幅に短縮することができます。よく言われることですが、強い人ほど読む量が少ないという逆説です(読みの量に無駄がないという意味です。強い人は10秒将棋でも驚くほど読んでいます)。

 

逆に8枚落ちくらいの手合いの方だと、長考が単なる決断力不足であることも。

【観る将の方は感想戦の駒の動くペースの緩急に注目すること!】

 

アイトラッカー(目の動きを追う機械)を用いた実験でも、熟達者ほど動きが少ない様が報告されています。

 

(参考)https://twitter.com/i_tsu_tsu/status/989003055344504833?s=19

 

(参考2)
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(参考3)
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そして、こうした感覚(常識とも言える。しばしば自由な判断の邪魔をする)を身につけるためには膨大な経験を積むことが必要となります。一番記憶に定着しやすいのは実戦での経験とその感想戦でしょう。

 

効率がいいのは他人の経験を追体験することです。それはつまり理論と語りですね。

 

理論に関しては棋書ですが、はっきり言って将棋の本だと考え方についてのものがほぼない。この辺はチェス界を見習いたいところです。

 

数少ない例外はこの本。
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それから、この本。
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大平先生の本はプロの感覚をうまく言葉にしている印象を受けます。同著者による「戦法のコツ」シリーズを始めとした一連の著書は級位者にはまずおすすめできます。

 

大平先生の他にも、いわゆる感覚派の棋士の言動はくまなくチェックしたいところです。

 

鈴木大介先生のこの本(中飛車名局集も)は、その戦法を指す上での具体的なアドバイスが豊富です。
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田村先生の著書・解説もたいへん勉強になり大変勉強になります。
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なぜ今回こういうことを書いたかというと、今日のリコー杯での田村先生の解説が非常にsuccinctでためになったからです。

まだ見てない方はぜひ。保存版だと思います。

 

【参考】
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