【自戦記】クルクル角の基本狙い筋
最近指した将棋より。先手が私です。
相手が四間飛車とわかっていたので、気分を変えてクルクル角を採用。角が97〜75〜57と移動する作戦で、76歩を突かないことにより穴熊の堅さが数段上がります。
クルクル角のデメリットは、左美濃にすると角の動きで飯島流引き角より1手損することと、96歩を突いていることでしょうか。しかし角道不突き穴熊に組めるならそのへんは余裕でオッケーです(誰だ)。
実戦はここで54歩としてきたので、基本的な狙い筋の一つが策動しました(この手に代えて22飛なら無難ですが、振り飛車は駒組みを制限されています)。
上図以下、37桂44銀24歩同歩同角22飛(下図)
ここで25歩は27歩で不利です。以下27同飛には角を取って49角でゲームセット。
しかし図では強く33角成が成立します。以下28飛成に44馬と取れるのがポイント。
飛車は成られましたが、銀を取って居飛車好調です。
上図ではシンプルに45桂でもいいのですが、29飛を嫌って71馬!と先に切り飛ばして角を打ちます。このへんは相穴熊あるあるですね。
以下62角と受けるしかないところ。
ここで実戦は11角成としましたが、スマホさんに聞いたところ62同馬同金に再度の44角が最善だった模様。次に62角成〜72金が実現すれば勝ちで、言われてみればなるほどです。勉強になります。
(参考図)
最善を逃したとはいえ本譜も有利を残していました。29飛の打ち込みには…
穴熊党ならノータイムの一手。指がしなります。
堅さは正義です。自陣の厚みはいまは単なる債権ですが、いずれ必ず現金となって手元に返ってきます。あとは攻めが切れないように丁寧に指すのが相穴熊のコツ。
こういう局面は形勢判断を間違いやすいのですが、手元のスマホでは居飛車+1000です。
以下、実戦は後手が角を成って下図。
ここで次の一手が決め手になりました。
ヒント:地味な一手。
今日はこのへんで。答えはこの下に。
クルクル角はとっても楽しいです。研究をブログで発表されている方もいるようですから、対四間穴の研究合戦に飽きたときなどに試してみてはいかが。
答え:26歩 大駒の利きを制限する。
(86香を先に打つのも正解です)